出社勤務はBPОの競争力削ぐ 不動産調査会社が表明
[ 441字|2022.3.17|経済 (economy)|econoTREND ]
政府が4月1日から出社勤務に戻すことを命じていることに関し「自宅勤務を奨励しているインドなどと比べて競争力が削がれてしまう」と懸念
政府がコロナでビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPО)業界に認めてきた全従業員の90%までの自宅勤務容認政策を変更し、4月1日から出社勤務に戻すことを命じていることに関し、不動産コンサルタント企業コリヤーズの幹部は14日、「(出社勤務の強制は)自宅勤務を奨励しているインドなどと比べて競争力が削がれてしまう」と懸念を表明した。BPО企業が2年間続いたリモートワーク態勢を出社勤務に移行するのに時間がかかることに加え、自宅勤務やハイブリッド勤務(自宅と出社の組み合わせ)に愛着を持つ従業員らが転職するリスクもあるほか、自宅勤務で高い従業員の定着率や関与、良好なパフォーマンスを引き出しているインドなどに対して競争力を失うリスクも高いという。比BPO業界の総収入はコロナ禍で厳しいロックダウンが実施された2020年でも前年比1.4%増の267億ドルとプラスの伸びを維持。21年はさらに12%増加し、業界従業員数も前年比8%増の140万人に増えている。(16日・インクワイアラー)