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[ 336字|2001.7.28|社会 (society)|econoTREND ]
□セメント産業の不振で金融危機の可能性
フィリピン・セメント製造業者組合はこのほど、セメント業界の引き続く不況で、製造業者らが国内外の金融機関からこれまでに借り入れた負債総額265億ペソの返済が困難になりつつあり、この状況が進めば金融市場の崩壊につながると警告した。同組合によると、加盟19社のうち12社分の2000年度赤字欠損の合計は52億1,000万ペソで、前年度の76億7,000万ペソより32%少なかったものの、1997─98年の金融危機を境として4年連続の欠損を計上している。セメント産業の最近の不振は、国内需要の低迷に加え、安価な外国産製品の流入が増大していることが要因の一つ。同組合では、台湾産のセメント輸入に関して、関税率の引き上げを含むセーフガード(緊急輸入制限)条項の発効を政府に求めている。