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10月18日のまにら新聞から

ビレッジを開放せよ

[ 596字|1999.10.18|社会 (society)|新聞論調 ]

首都圏の渋滞緩和策

 もし、あなたが交通渋滞を「地獄」と思っているなら、より一層激しい渋滞が発生する時機の到来に備えた方がいい。それは、街角の人出が一年で最も多くなるクリスマスだ。買い物客らにとっては一年で一番楽しい季節だが、車を自分で運転する人には血圧が最も上がる季節になるだろう。

 今年は十一月三日から首都圏鉄道(MRT)建設工事によりエドサ通りの一部区間が閉鎖され、渋滞にさらに拍車がかかることが予想されている。MRT工事以外にも、いつ終わるとも知れない道路の補修工事、首都圏各所で発生する洪水、至る所にあいた穴など渋滞を生み出す種は尽きない。

 プレートナンバーの末尾により走行禁止日を設ける規制が数年前から実施されているが、渋滞を緩和するまでには至っていない。そんな中で浮上しているのが、高級ビレッジの「開放」だ。マカティ市などに点在するビレッジの多くは、一般車両の通り抜けを厳しく規制している。ビレッジ内の道路を一般に開放すれば、交通の流れや道路を建設する際のルート設定が随分変わる。

 当然、ビレッジの住民たちは、治安の悪化などを理由にこれに反対している。その一方で、年間一千ペソで「通行証」を発行したり、一回十│二十ペソの「通行料」を徴収しているビレッジもある。誘拐犯が通行料を払ってビレッジ内に入る可能性もあるわけで、住民側の言い分が単なる言い訳に過ぎないことは明白だ。(12日・スター社説)

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