ASIA WATCH
シンガポール企業、中国ハラル市場参入に強み
急速に成長する中国のハラル市場に参入する上で、シンガポール企業は優位な立場にある。国内にイスラム教徒が多く、国際的なハラル認証を取得するなど既に対応できているからだ。シンガポール経済紙ビジネス・タイムズが伝えた。
中国には人口の2%、約2600万人のイスラム教徒がいる。その大半が北西部の新疆ウイグル自治区、寧夏回族自治区、甘粛省、青海省に住み、ハラル市場は現在210億米ドル規模で、急速に成長している。 また英調査会社のユーロモニターによると、中国ではハラル食品は健康的で衛生的、高品質と考えられ、イスラム教徒以外の人々の間でも人気が出ているという。
業界観測筋は、シンガポール企業の多くは国際的に認められたハラル認証を取得しており、食品安全基準も高いと指摘。シンガポールから輸出される食品の最大70%はハラル認証を取得している。
政府機関の規格生産性革新庁(スプリング・シンガポール)のスポークスマンは、シンガポールの企業は、ハラル食品の知識や経験を、中国や日本、韓国などの非イスラム国家に伝えることができると指摘した。(時事)