原発ツアー
[ 1709字|社会 (society) ] 有料バタアン州の凍結原発と豊かな自然を生かしたエコツアーで「一石三鳥」狙う
国家電力公社と観光省が、ルソン地方バタアン州モロン町にあるバタアン原発(1984年完成、稼働凍結中)を観光資源として活用する試みに取り組んでいる。目玉は、過去27年間、未使用のままで放射能の心配のない原子炉を間近に見られる所内ツアー。高さ約12メートルの原子炉格納容器やむきだしの制御棒、建屋内を縦横に走る巨大な配管は、本物しか持ち得ない迫力で見るものを圧倒する。また、南シナ海に面する周辺部には、透明度の高い海やウミガメ産卵地の砂浜が広がっており、「無害な原発」と豊かな自然を組み合わせたエコツアーで、地域振興と税収増、原発の安全性PRという「一石三鳥」を狙う。