支援事業の試練
[ 1316字|社会 (society) ] 有料10年前から続く市民団体の校舎建設事業に試練。原油高騰や寄付金減が影落とす
原油価格高騰に伴う物価高や日本国内外で多発する自然災害が、日本の市民ボランティア団体「ルーラル・アジア・ソリダリティ協会」(RASA、名古屋市天白区)のフィリピン支援活動に影を落としている。一九九九年から続く小学校の校舎建設事業は、資材費がこれまでの数倍に跳ね上がったため、十年目にして初めて計画を縮小。また、事業を下支えしてきた寄付金が中国・四川大地震などの被災地支援へ流れてしまい、同協会の藤井典夫事務局長(67)は「今年はかろうじて一教室を増設できた。しかし、果たして来年もやれるのかどうか心配だ」と危機感を募らせている。