島の実権握る炭鉱会社 住民4割が生活依存
[ 1360字|社会 (society) ] 有料首都圏のごみ処分場候補地 セミララ島ルポ
ミンドロ島の南約二十キロの南シナ海に浮かぶセミララ島。マニラから二百八十キロも離れ、搬送船で片道三十時間もかかる「離島」がいったん首都圏のごみ処分場に決まり揺れた。反対派住民の訴えで地元裁判所が出した差し止め令で現在、投棄実施は凍結状態だ。現地を訪れてみると、自社敷地内に処分場を誘致した炭鉱会社に島民の四割が生計を依存しており、同社の意向に「支配」される地域事情が受け入れの背景の一つとなったことが分かった。(栗田珠希)