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　日本政府の援助で進められているフィリピン国有鉄道（ＰＮＲ）通勤線の再整備事業が今年十月、完了する。首都圏南部の人口急増を見込み、「交通動脈の復活」を目指して始まった事業だが、軌道内を違法占拠した住民の移住対策に失敗し、当初計画は変更を余儀なくされた。再整備後は全線で「最高時速八十キロ」が実現するはずだったが、移住交渉が不調に終わったマニラ市の一部区間は時速十五キロ運転がやっと。住民移転問題を避けては通れないインフラ整備に対する日本政府の援助のあり方、方策が改めて問われそうだ。