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11月6日のまにら新聞から

新聞論調

国民人気の理由 大統領の政治

[ 740字|2016.11.6|社会|新聞論調 ]

 その気短さや過激発言にかかわらず、ドゥテルテ大統領は「国際情勢というチェスボードで上手に駒を動かす熟練の戦略家である」。政治批評家のリチャード・ヘイダリアン、エドゥアルド・アララル両氏の分析だ。「大統領は、日米中の扱いに長(た)け、フィリピンにとって最大限の利益を引き出した」と2人は他紙のコラムに書いた。

 彼らによると、大統領が米国を敵視するのは、米国に比への誠実さを見せてほしいからだという。

 米国が大統領の違法薬物取り締まり政策に貢献し、人権侵害に対する批判でも節度を保ち、大統領を主権国家の長として尊重し、アジア圏における重要な同盟国の一つとして比を扱えば、比米の関係は維持できると2人は指摘する。

 なぜ大統領は国民に愛されているのか。別の政治批評家、カルロス・ムンダ氏によると、国民は大統領の誠実さに魅了されているという。「大統領の誠実さは、これまでの政治家にはなかった。比の政治リーダーたちは、難解ででたらめな言葉を話すことが得意だ。大統領の率直な発言を国民は必要としている。大統領の人気は、比の政治がもはや瀕死(ひんし)の状態で、はみ出し者による清掃が必要になっていることを示している。何十年も似たような政治家が大統領に就任するのを許していた国民が、いいかげん疲れ果て、怒りをあらわにしたのだ」。ムンダ氏は、比の文豪シオニール・ホセ氏が大統領当選時に語った「永久に国民を統治する権利を有すると考える人間たちから政府を取り戻すため、人々は立ち上がった」という言葉を引き合いにした。この言葉は、何十年も比を支配していた政治エリートを非難している。

 これが老若男女、貧富にかかわらず国民が大統領を愛する理由なのだろう。(3日・マラヤ、ネストール・マタ氏)

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