比国債格付け引き上げに懸念表明
[ 312字|2019.5.9|経済 (economy)|econoTREND ]
ロンドンに拠点を置くキャピタル・エコノミクスはこのほど、格付け会社のスタンダード&プアーズ(S&P)が最近、フィリピン政府発行の長期債の格付けを従来のBBBからBBBプラスに1ランク引き上げたことについて、「比経済のリスク要因を見逃している」と警告する内容の報告書を発表した。S&Pは比の経済成長率の高水準推移に加え、財政赤字や政府債務など比政府の財政指標の安定化を材料として長期債の格付けを引き上げた。しかし、キャピタル・エコノミクスは比の貿易赤字拡大による経常収支の悪化に加え、ドゥテルテ政権による憲法軽視や野党つぶし、投資家への配慮が少ないなど政治の不安定化によるリスク要因を無視していると分析した。(6日・スター)