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安全保障、経済協力拡大で一致 中国に対抗し海上共同訓練も拡充へ

2024/4/13 政治
ホワイトハウスで初の3カ国首脳会談に臨んだマルコス大統領(左)=大統領府報道班フェイスブックより

ワシントンのホワイトハウスで12日に初の比日米首脳会談が行われ、安全保障強化に向けた海上共同訓練の拡充や経済協力拡大で一致

 訪米中のマルコス大統領は11日(フィリピン時間12日)、ワシントンのホワイトハウスで、米国のバイデン大統領と日本の岸田首相との初めての3カ国首脳会談に臨んだ。南シナ海での中国の進出に対抗し、安全保障の強化に向けた比米両軍や日本の自衛隊を含めた海上共同訓練の拡充や、グローバルサプライチェーンの構築を強化し、比のルソン地方におけるインフラ事業投資や民生用原子力計画を後押しするなどの経済協力の拡大で一致した。

 会談は約50分間だった。冒頭でバイデン大統領は、中国を念頭に比と日本との「海洋・安全保障の関係深化」に米国も関与していくと発言、日米比協力をさらに発展させていきたいと発言した。

 また、岸田首相も、世界が複合的な危機に直面する中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて同盟国・同志国との重層的な協力が重要だとし、太平洋で繋がれた海洋国家であり自然なパートナーである日米比の協力のさらなる強化を確認し、具体的な方向性を示したいと述べた。マルコス大統領は日本および米国からの支援に謝意を表明すると同時にやはり日米比協力を一層強化したいと発言した。

 首脳会談後に発表された共同声明には、比によるアユギン礁での補給作戦に対する中国・海警局による放水砲使用などを念頭に「南シナ海における中国の危険かつ攻撃的な行動に深刻な懸念」を表明。「中国の東シナ海での威圧による一方的現状変更の試み」にも強い反対を表明した。その上で、3カ国の人道支援・災害対応訓練を新たに立ち上げ、2025年に日本周辺で海上訓練を実施することが盛り込まれた。

 また、米比海軍や日本の海上自衛隊、他の同志国も含めた共同訓練・演習をさらに推進することに加え、海上保安機関の合同訓練や海洋協議の設置も行うことが明記された。ちなみに3カ国首脳は今年中にインド太平洋海域で3カ国の海上保安機関による合同パトロールも実施する方針を示した。

 一方、半導体や重要鉱物資源の信頼できるグローバルサプライチェーンの強靭化に向けた連携強化を確認し、脱炭素化がアジア共通課題であるとして、クリーンエネルギー分野における連携強化も確認した。

 マルコス大統領は3カ国首脳会談に先立ち、バイデン米大統領とホワイトハウスで2国間首脳会談に臨んだ。 (澤田公伸)

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