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7月11日のまにら新聞から

教育予算の拡充を

[ 698字|2005.7.11|社会 (society)|新聞論調 ]

教師ストライキ

 公立学校の教師たちが再び教室を後にして長期間のストライキに入ると気勢を上げている。マニラ公立学校教師連盟のメンバーたちは八日の授業をボイコットし、アロヨ大統領が施政方針演説を行う今月二十五日までストライキを続行するという。

 今回の教師らの不満は何か?低い給料はもちろんだが、もっと教科書の配布を増やし、教員数を拡充し、もっと多くの教室を用意するために教育予算の増額を求めているのだ。そうすることによって現在の一クラス当たりの生徒数を少しでも減らしたいというのである。

 政府は近年、債務返済の次ぎに教育予算を優先して確保している。しかし、その額が十分でないことは誰もが承知している。公立学校教師が、警察や兵士たちと同様、最低賃金より少しましな基本給しか得ていないことも周知の事実である。この貧しい給与体系が原因で、教師たちは高給を求めてたとえメードであっても海外に出稼ぎに行くのである。また、教師の中でも、英語能力の高い者は米国などで英語教師として働くためにさらに頭脳流出している。

 教育省幹部もすでに認識しているように、フィリピンの教育制度は今、危機的状況にある。教師としての責任をボイコットして解決できるような問題ではない。

 公立学校の生徒たちはすでに教育の質の低下による悪影響を受けている。国家指導者らに教師の抱える問題を認知させる方法は他にもあるはずだ。市民は確かにこの教師たちに同情的だ。しかし、この同情的態度は、教育改善に向けた本物の関心や経済的な改革をもたらすよりは、より政治的な雰囲気を醸し出す大衆行動によってすぐにむしばまれることに注意したい。 (6日・スター)

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