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12月6日のまにら新聞から

現状の改善を急げ

[ 659字|2004.12.6|社会 (society)|新聞論調 ]

身体障害者の日

 ここ十年間、身体障害者を支援する努力が国内で行われてきた。一九九二年には身体障害者基本法が成立し、車椅子のための緩やかな傾斜面、特別に設置されたトイレ、駐車場などを公共の場で目にすることもあり、身障者が生活し易いよう改善されてきた。

 身体障害者用の学校も増設され、一般の学生と同等に教育を受けられるプログラムも充実、就職の斡旋もかなり進んだ。

 十二月三日は身体障害者の日。国民はこれまでの身障者対策事業を見直し、今後何を為すべきかを検討すべきである。

 身体障害者の定義は、難聴、口がきけない、盲目、まひ、知恵遅れなどだけでなく、弱視など比較的軽い症状に苦しむ人々も含まれる。

 国連は比国内に約六百八十万人の身体障害者がいると発表している。だが、国民は家族に身障者がいることを隠したがる。一九九〇年に実施された厚生省の調査で確認された身障者数は六十三万七千人。二〇〇〇年の調査では九十四万二千人とわずかに増えた。しかし、九七年の調査では四十六万九千人で、国連の調査とは隔たりは大きい。

 特に、都市の貧困地域や地方では、効果的に身障者を支援するために基本的なデータが不可欠である。貧困層は補聴器の購入や白内障手術を受けるのが困難で、まひ治療などは望むべくもない

 援助を必要とする身体障害者がたくさんいるにもかかわらず、財政に窮する政府は十分な支援ができないでいるのが現状だ。

 国連は身体障害者の権利を保障し、生活の質の改善を図る条約を考案中である。比政府は条約の成立前に先手を打って欲しい。(3日・スター)

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