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3月1日のまにら新聞から

何を信じますか

[ 684字|2004.3.1|社会 (society)|新聞論調 ]

大統領候補人気調査

 民間調査機関、パルス・アジアの最近の調査で、アロヨ候補がポー候補に〇・二ポイントの差で一位になった。一方、同時期に実施されたソーシャル・ウエザー・ステーション(SWS)の調査では、逆にポー候補が三七・五%の支持を得てアロヨ候補を九ポイント上回った。

 重要なのは二点だ。①出馬の意向を変えないラクソン候補がポー候補の票を食ってアロヨ候補を有利にしている②アロヨ候補はラクソンとビリヤヌエバ、ロコ、ヒル各候補が保持している固定票を奪えないでいる││。

 一方、ラクソン氏はアロヨやロコら各候補からは票を奪えていない。

 アロヨ候補にポー候補の票が流れるのは出馬失格問題があるからだ。投票した候補が敗れれば、票は無駄になる。実際に誰が勝つかという観測によって有権者は揺れているのだ。

 ポー候補の国籍問題に結果が出ない間、支持者は迷い続ける。ポー候補が生まれながらの比人ではないと最高裁が判断すれば出馬はできない。また、ポー候補支持者の暴動によって選挙自体がなくなる可能性もある。

 おかしなことに、パルス・アジアの各回の調査結果にも首を傾げたくなる点がある。SWSも同様だ。

 パルス・アジアの今年一回目の調査(一月二十八日│二月八日)では、アロヨ候補支持は三三・四%、ポー候補が三四・六%、約一ポイントの差だった。しかし、二度目の調査(二月十六│二十日)では、大統領が三一・九%、ポー氏が三一・七%と逆転した。

 両調査機関は同じ会社に調査を外注している。なぜ結果にそれほど大きな差が出るのか。何を信じるかはあなた次第だ。(2月26日・マラヤ、ダッキー・パレデス氏)

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