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9月15日のまにら新聞から

「バーマンス」のご褒美 お金の使い方

[ 629字|2024.9.15|社会 (society)|新聞論調 ]

 比人は1年の最後の4カ月を「バーマンス」と呼んでいる。9月になると最高気温も落ち着きを見せ、一年で最も陽気な季節への期待感が高まってくる。

 9月1週目の土日、ショッピングモールはすでに「メリークリスマス!」と叫んでいた。給料日前後の週末ではなかったが、皆楽しそうに買い物をしていた。

 こんな時、かつて「お金は使うまではあなたのものではない」と言った実業家に敬意を表したくなる。使わなければお金は貯金箱の中でほこりをかぶりインフレで価値を失ってしまう。または、汗水たらして貯蓄しながらインフレをしのごうとする間に、銀行はその貯蓄からお金を作り出そうとしている。

 お金を使うといっても、自分の努力に対するご褒美として扱えば楽しいものだ。モールの買い物客や、レストランで食事をするカップルや集団を、私は「消費階級」と呼んでいる。彼らは必ずしもお金持ちなわけではなく、週に一度など、たまにご褒美として楽しい時間を過ごす術を知っている人々だ。所得税も納めているため、政府にとっても貴重な財源だろう。消費階級がいなければ、政府の歯車を回し続けるのに必要な税金の徴収は難しい。

 昔、勤労者は災害時やいざという時の非常用資金、そして将来のために給料の20~30%を貯蓄に回すべきだとアドバイスされたことがある。さて、今日、最低賃金労働者が1日480ペソでバーマンスをささやかに楽しみ、非常用資金を蓄えながら生活をしていけるのだろうか。(12日・ブレティン)

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