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6月14日のまにら新聞から

コロナ犠牲者に心を寄せて 独立記念日

[ 627字|2020.6.14|社会 (society)|新聞論調 ]

 数百万人のフィリピン人が3カ月近くの自宅軟禁の終了を待つ中、国はきょう独立宣言から122周年を迎える。この特別な日に、コロナウイルスとの戦いの最前線にいる人々に敬意を表したい。彼らの何人かはこの戦いで命を失った。

 防疫措置がコロナウイルスの感染を遅らせるのを助けたと保健当局は言う。しかし、防疫措置により、何百万もの職と生計が失われ、その職はもはや取り戻せなくなっている可能性がある。

 ミシェル・シルバーティーノさんは、首都圏からビコールの故郷までのバスに乗れず、それが悲劇となった。33歳の家政婦は、ケソン市クバオからパサイまで歩き、南カマリネス州カラバンガ行きのバスに乗るためにエドサ通り沿いの歩道橋で5日間寝泊まりした。 しかし先週末、シングルマザーの彼女は結核による高熱とせきに襲われて亡くなった。

  彼女はカラバンガに3歳から11歳の4人の子どもがいた。父親はずっと以前に子どもたちを見捨てていた。

 何百万人もの比人が、都市部や海外での就職のために子どもを置いて旅立つことを余儀なくされている。しかし、新型コロナの大流行で、海外では何十万人もの比人が仕事を失い、帰国を強いられている。首都圏などで働いていた労働者たちもまた、故郷に帰らざるを得なくなっている。

 きょうの独立記念日の儀式には、新型コロナ禍での人々の苦しみに思いを寄せ、シルバーティノさんに起こったような悲劇を防ぐ政府の姿勢が示されるべきだ。(12日、スター)

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