女性彫師が人間国宝に カリンガ州
国家芸術文化委員会は、カリンガ州のブスカラン村に住む97歳の女性で比の最年長タトゥーアーティスト、ワン・オドゥの呼称で知られるマリア・オガイさん(推定97歳)に人間国宝賞を授与する手続きを進めている。ドゥテルテ大統領の承認を得て、授与されるという。
ワン・オドゥさんの入れ墨はカラマンシー(フィリピン・スダチ)やポメロ(ザボン)の木のとげを使ったユニークなもの。国内はもとより海外でも有名で、地元観光事務所によるとバスカラン村を訪れる観光客のお目当てはワン・オドゥさんに入れ墨をしてもらったり、彫っているところを見ることだという。昨年村を訪れた観光客1万8276人のうち30%が外国人だった。
人間国宝賞は、地域において世代を超えて受け継がれている比の伝統芸術において卓越した技能を持つ者を表彰する制度。これまで2000年にカリンガ州の伝統舞踊家、2012年にアブラ州のかんぴょうで作った被り物製作の名人に贈られている。(19日・ブレティン)