ビサヤ・ミンダナオ通信
[ 316字|2008.4.28|社会 (society)|ビサヤ・ミンダナオ通信 ]
漢字入り陶器が初出土
サンカルロス大学が発掘調査を進めているセブ島南部ボルホオン町の墓地遺跡でこのほど、スペイン支配期以前の遺物数点が発見された。
ベルサレス調査団長によると、男性の頭蓋骨の右側から金製の筒型イヤリング、少女のがい骨からは金の指輪が発見された。いずれも十四世紀から十六世紀ごろのものと推定された。
画期的なのは、漢字の文様が入った中国の陶器でフィリピンでの発掘は初めてという。また、十三、四世紀の元王朝時代のものと推定される水差しも出土した。ボルホオン町は海に面しているが、貝や漁具の副葬品は発見されず、既に中国との交易に従事する人がいた証拠とみられる。埋葬形式からスペイン植民地時代より前の墓地だという。(24日・サンスター)