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3月31日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 539字|2008.3.31|社会 (society)|ハロハロ ]

 酔客相手の仕事を嫌ってバタンガスの田舎に帰った元エンターテイナーの女性から半年ぶりに電話が来た。二〇〇五年三月、日本が比人エンターテイナーの入国制限をした際は、取材に協力してくれた。日本へ二度行ったが、性格が客商売に合わず、介護福祉士の学校へ入るといって故郷へ撤収したのだ。

 介護士修行は学費不足で頓挫、仕事を探しているという。「ジャニターでもいい、なにか仕事がない?」︱︱そんな内容だった。妹がマッサージ師になって一家の生計を支えているが、二人目の子供が生まれたため生活は大変だと。日本へまた行くチャンスがあるかもと、日本語の勉強は継続しているそうで、ほとんど日本語で話をした。嫌いだった日本へまた行きたくなるほど仕事がないということか。

 「助けて!フィリピン、まったく仕事なくてだめよ」︱︱彼女の声は悲痛だった。もともと嫌いなアロヨ大統領非難が口をつく。ちょうど聖週間の最中で、教会のミサから帰宅したところという。「神様に祈るんだね」︱︱こちらはそう進言するしかない。「最近、神様も耳が悪くなったのか、いくらお祈りしても言うことを聞いてくれないよ」︱︱最後はジョーク交じり、いかにも比人らしく笑い声で終わったので、いくらか救われた気がしたのだが。(紀)

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