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1月8日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 514字|2007.1.8|社会 (society)|ハロハロ ]

 クリスマス時季に聞いたフィリピン人の愛の掌編。視力を失った娘に優しい若者が求婚した。娘は「目が見えたら婚約するのに」と泣いた。ある時、知らない人から角膜を提供されて視力を取り戻した。ところが、その目で確かめた求婚者はめしいていたのだ。結婚を断わられて去った若者の置き手紙には、こう書かれていた。「どうか私の目を大切に」。

 交通事故で死んだ男の魂が霊媒に呼び寄せられた。

霊媒 「車にひかれそうになった人を助けたけど、自分が死んだのかい」

男 「そうなんです」

霊媒 「恋人がいたんだってね。さぞ悲しんだろう」

男 「いえ、彼女は喜んでいました」

霊媒 「何だって。そんなことがあるものか」

男 「本当です。私が身代わりになったのは彼女の好きな人だったんですから」

 男は一枚の古ぼけた写真を妻に隠していた。写真の中で、かわいい女の子がほほえんでいる。十代のころ道で拾って、どこのだれかは知らなかった。時々、写真を取り出し、「この子と出会っていたらきっと結婚していたのに」と遠い空を仰いだ。ある日、写真が妻に見つかった。すると妻が言った。「小さい時、一番気に入っていた写真を落としたの。あなたが拾ってくれたのね」(水)

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