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3月27日のまにら新聞から

真の職業軍人組織に

[ 670字|2006.3.27|社会 (society)|新聞論調 ]

国軍と政治の関係

 現政権転覆計画への関与が取りざたされた陸軍。最高司令官のアロヨ大統領は、先日行われた陸軍創設百九周年記念式典を欠席した。式典欠席の狙いは不明だが、国軍将兵との対話を求める野党陣営の「口実」を一つ減らしたことは確かだろう。

 転覆計画では、政治と国軍の関係があらためてクローズアップされた。国軍を政治から切り離すため、まずやるべきは軍人を私益や政争に利用しないよう政治家を説得することだろう。しかし、国軍を政治に巻き込もうとしてきた歴史をかんがみると、政治家が自ら進んで国軍との距離を開けるとは思えない。

 それでは、国軍が主体的に政治から遠のくために必要なことは何か。それは、組織改革と装備の充実により、政治に関心を持たない職業軍人の集団を作ることだ。

 最前線の兵士が必要としている救急キットや無線機器、ヘルメットなどの備品充実は徐々に進んでいるようだが、真の職業軍人組織を作り上げるためには、さらなる予算面の手当てと国軍人事に政治家からの横やりが入らないような仕組み作りが必要だろう。また、国軍内汚職の徹底排除を進めなければならないことは言うまでもない。

 汚職や政治的意図を帯びた昇進、汚職による慢性的備品不足に対する将兵の不満は、マルコス時代から二十年以上にわたってくすぶり続けてきた。そして、これらの「不満」こそが、文民統制の大原則を破り、政権に反旗を翻すための「口実」となってきた。民主主義を正常に機能させたいならば、国軍を政治から遠ざけなければならない。他方、政治家自身も国軍から遠ざからなければならない。(21日・スター)

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