ビサヤ・ミンダナオ通信
[ 322字|2005.9.5|社会 (society)|ビサヤ・ミンダナオ通信 ]
逃げるに逃げられず
アジア人権委員会(AHRC)はこのほど、マギンダナオ州グインドロンガン町で起きた政府軍と武装分子との戦闘が数百人規模の住民を飢えと生命の危険にさらしていると報告した。
国軍は八月初めからイスラム過激派、アブサヤフと目される武装分子の掃討作戦を開始したが、同町住民は農作業に出られなくなり、約百九十六ヘクタールの農地に植えた米、とうもろこし、ごまなどの作物を収穫できなくなった。このため、毎日の食糧にも不自由しているという。
八月十八日までに避難するよう促されたが、避難しようにも受け入れ施設が整っていない。援助物資も不十分で、住民たちは、それなら戦火が収まるまで自宅で飢えをしのいで我慢しようとしているという。 (2日・ブリティン)