ハロハロ
「路上のテロリスト」。地元英字紙を広げていたら、刺激的な大見出しが目に飛び込んできた。「テロリスト」の正体は整備不良の大型トラック。記事は、自分たちの都合で罪なき人々を無差別殺傷するテロリストと事故に車や歩行者を巻き込むトラックとをダブらせ、整備不良車の取り締まり徹底を訴えていた。
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記事の指摘通り、比の公道で一番怖い存在は整備不良のトラック・バスだろう。車検制度がないに等しいため、何らかの問題を抱えているとみていい。車体の傾いたバス、車軸のずれたトラック、ツルツルのタイヤ……。自家用車と違い、所有者自身がハンドルを握らないトラック・バスは「走ればいい」のだ。
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運転手の技術や安全意識もかなりあやしい。以前、陸運局本庁で大型免許の実技試験を見たことがあるが、おんぼろ小型トラックを五分間ほど動かして終わり。白線で区切られたコースはなく、木々の間を縫って車を走らせるだけだった。このようなプロ運転手に駆られる整備不良大型車はやはり「テロリスト」か。(酒)