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8月9日のまにら新聞から

現政権の無策復活

[ 662字|2004.8.9|社会 (society)|新聞論調 ]

2人っ子政策提案

 ラグマン下院議員の「二人っ子」政策を実施するのはさほど困難とは思えない。だが、政府はどのような条件で政策を実行しようというのだろうか。違反者は投獄されるのか、罰金を科されるのか。第三子、第四子への社会的サービスははく奪されるのだろうか。

 実際には優遇措置付与がより効果的な方法だ。二人以下しか子どものない夫婦は大幅な税控除を受けられるようにする。もう一人子どもを作ると、控除が受けられなくなるようにするのだ。

 実現は難しくコンセンサスは得にくいかもしれないが、現実の問題として人口は激増し利用可能な資源のパイを小さくしている。

 同議員の提言により人口問題が俎上(そじょう)に再び乗った。だが、アロヨ大統領は「貧困の根本的問題は解決しつつあり、産児制限は不要だ」と否定的だ。

 問題は優遇措置や罰則なしで解決できる。実際、マルコス時代には、わが国の出生率は二%以下に抑え込まれていた。中絶やパイプカットなどの荒療治なしにである。マルコス政権は家族計画について教育を徹底し無料の避妊具を提供した。

 アロヨ政権はカトリック教会などの圧力を受け、人口問題を意図的に無視している。ラモス、エストラダ両政権は人口問題対策をそれなりに進めた。第一次アロヨ政権はアキノ政権と同じ「無策」を復活をさせたにすぎない。結果が二・四%もの人口増加率だ。

 ようやく二〇〇三年になってピルや避妊具購入のための予算が計上された。〇五年予算の詳細はまだ不明だが、ピル、コンドームなどの代表的避妊具に予算は振り向けられそうにない。(4日・マラヤ)

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