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6月21日のまにら新聞から

自由化法の撤廃を

[ 665字|2004.6.21|社会 (society)|新聞論調 ]

石油価格上昇問題

 今年一月以来ガソリン価格は四・二ペソ上がった。このままでは年末までに、ガソリンは一リットル三十ペソ近くになるかもしれない。

 石油関連事業に政府の介入を禁じた石油事業自由化法が施行された一九九八年から石油価格は急速に上昇し始めた。企業の新規参入が競争を促し価格は下がるという約束はジョークだった。新規参入企業は、シェル、カルテックス、ペトロンという三大元売り企業から油を供給されているのだから。

 かくして、自由化法は石油カルテルによる独占を強化した。石油会社は数々の口実を使って価格を一方的に引き上げて来た。ペソ相場の下落、世界市場での価格上昇、石油輸出国機構(OPEC)の減産……。

 これらは単なる言い訳にすぎない。三大企業は、比で消費される三カ月分相当量の備蓄を行っている。つまり、備蓄分は為替相場や世界市場価格が変動する前に買われていたのだ。

 自由化法で利益を得たのは誰か。法が施行される前後の、三大企業の利益や石油価格、そして労働者の給与を比べてみればいい。

 もし、経済のグローバル化や自由化法、私有化がなければ価格上昇が続くことなどなかった。石油産業が国有化され、責任ある政府が規制を続けていれば起きなかったことだ。 

 値上げで生活が影響されることなどない政府閣僚が、国民に耐乏を訴えることはたやすい。彼らは一日の賃金わずか二百五十ペソの仕事とは無縁なのだから。

 我々は、政府に自由化法の撤廃を申し入れる。人々が値上げに我慢できない時が来る前に撤廃実現を。

(16日・インクワイアラー、メイ・ディグマン氏)

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