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6月21日のまにら新聞から

早さより「正確さ」

[ 674字|2004.6.21|社会 (society)|新聞論調 ]

大統領選の集計作業

 ある弁護士が私に言った。「野党は国会が休会しているのを理由に最高裁に対し正副大統領選の公式集計一時差し止めを求めた。だが、もっと重要な問題を取り上げるべきだ」と。

 集計委員会は上下院議員計二十二人で構成されている。両院二人の共同委員長はアロヨ大統領以外の大統領候補の得票数が特定の町でゼロだったという選挙不正疑惑の存在は認めた。しかし、野党側が求めた中間集計表と投票所レベルの集計表との照合・確認は、与党による多数決によって拒否された。

 野党側がなすべき問題提起は、こうした疑わしい中間集計表と投票所レベルの集計表との照合・確認を求めることだったのである。

 今月上旬、最高裁は公式集計の差し止めを求めた別の訴えを棄却する一方で、四人の最高裁判事が「(投票所レベルの集計表との照合作業は)手間がかかるが、正当な目的がある」とした上、「国家は遅くても信頼するに足る集計を求めている」との補足意見を付けた。

 また、「国会による集計作業は中間集計表の正当性を認定する役割を持っている」とも述べている。

 それに先立ち、ムニョスパルマ元最高裁判事は、「正確さが犠牲にされてはならない」と発言している。

 投票所レベルの集計表との照合を求める野党の主張は、堅固な支持を受けている。

 一方、野党連合のピメンテル上院議員らは、「意図的に集計を遅らせようとしている」という与党側からの侮辱にさらされている。彼らに対する攻撃によって、集計の信頼性や公正さが失われている。彼らに残された最後の拠り所は最高裁なのである。(19日・ブリティン、ウィリー・ナン氏)

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