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6月14日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 442字|2004.6.14|社会 (society)|ハロハロ ]

 整備された法制度といい加減な制度運用が同居するフィリピン。底なしの落とし穴は両者のはざまにある。例えばいわれのない嫌疑を掛けられた時。制度運用者の「配慮」で許されることがある一方、「そんなことはない」と筋を通そうとすると、整備された法制度にからめ取られ、下手をすると厳罰を科せられる。

 開票開始から一カ月が経過した大統領選。公式集計をめぐる国会の攻防をみていて、落とし穴を想起した。前回大統領選では、公式集計開始の約二週間前にエストラダ候補が勝利宣言、組閣を始めた。こういう離れ業が可能な反面で、今回の与野党攻防のように法制度を盾に重箱の隅をつつき始めると出口が見えなくなる。

 比国会の審議紛糾と時を同じくして、日本の国会でも年金制度改革関連法案をめぐるドラマがあった。牛歩作戦復活、強行採決で乱闘寸前の議員たち。厚生年金加入疑惑の国会答弁で「人生いろいろ、会社もいろいろ」と逃げた小泉首相を見習って、「国もいろいろ。どっちもどっち」と笑い飛ばそうか。 (酒)

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