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2月9日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 551字|2004.2.9|社会 (society)|ハロハロ ]

 昨年九月、スペインで催された「ヨーロッパ合唱コンクール」でボホールの児童合唱団がドイツなど地元合唱団を抑えて最優秀賞を受賞。この国の人たちの歌唱力の高さをあらためて実証した。民間レベルでは世界に通用する人の多いフィリピン。だが、政治や行政が絡むと国際的な評価は極端に低くなる。戦後、東南アジアのトップランナーだった面影はない。

 現在、国連加盟国は約百九十カ国。その中に国際機関から「資金洗浄防止に非協力」とらく印を押されている国・地域が九つあり、フィリピンはその一つ。世界地図を開いてもすぐには見当たらないクック諸島やセントビンセント・グレナディーンが「仲間」だ。国際通貨基金(IMF)理事会が先月中旬、財政基盤のぜい弱な国の経済状況を協議した際、東南アジアで対象になったのはフィリピンとベトナムだけだった。

 国際的な汚職監視団体が実施した昨年度の「汚職度調査」でこの国は、パキスタンなどと並ぶ九十二位で、対象になった百三十三カ国・地域の中でランクが低い。フィリピン国民は極めてプライドが高く、政治家も例外ではないはずだ。「世界の中のフィリピン」を直視し、プライドをバネにして汚名返上に立ち向かう人物を国会に送り出せないものか。明日から始まる統一選挙は、その絶好の機会と思うのだが。(濱)

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