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5月26日のまにら新聞から

次期大統領選に出馬へ     

[ 709字|2003.5.26|社会 (society)|新聞論調 ]

アロヨ訪米の脚本

私は恐れずに予測したい。アロヨ大統領は来年の大統領選に出馬する。大統領は状況が大きく変わったことを言い訳に不出馬宣言を撤回することになろう。これはミンダナオ地方におけるテロ活動の拡大と関係しているのは間違いない。

 さらに、ブッシュ米大統領が自分の大統領留任を望んでいることを言い訳にするだろう。世界のテロ撲滅に向け、ブッシュ大統領の指令に従っていることや、外交的にはアジアにおける米国の右腕としての役割を復活させたことに米政権が感謝していることを挙げるだろう。これは大統領の公式訪米までの数週間に作成されたシナリオだ。

 まず、大統領はテロリストから国を守る救世者であるという巧妙な脚本が作られた。数週間前から同地方でのテロ活動が急増し、イスラム急進派、モロ・イスラム解放戦線(MILF)の拠点の攻撃を命じた。

 メディアはミンダナオ地方での「戦争」の実態について国軍からの情報に全面的に頼っている。この状況では容易にメディアを利用できる。大統領はMILFのテロ組織宣言を急ぐあまり、MILFとアルカイダが協力関係にあることをきちんと証明しようとしていない。

 また、大統領は比米首脳会談で合意した約一億二千万ドルの支援はあくまでも「約束」にすぎず、ブッシュ大統領が掲げる対テロ戦争に積極的に貢献しようとしない人物が大統領になれば、その支援が帳消しとなる危険にさらされるとの脅しをかけることだろう。

 よって結論は、アロヨ大統領の出馬は国益であるということになる。大統領が望まなくても、神とブッシュ大統領がアロヨ氏に大統領留任を求めることになるのだ。(21日・インクワイアラー、コンラード・デキロス氏)

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