大統領になりたい
ある少年の夢
将来、大統領になることを夢見ている八歳の少年との会話。
私「なぜ大統領になりたいの」
少年「何でもできるし、何でも好きなものが手に入るから」
私「なぜ大統領になれると思うの」
少年「僕、けんか強いもん」
私「でも大統領はそれだけじゃだめ」
少年「そんなことない。僕らの大統領はけんか強いでしょ」
私「でも、選挙で有権者に効くのはお金だよ」
少年「どうすればいいの」
私「当選したら大きな見返しをする代わりに、実業家に資金を提供してもらうのが一番。悪い事じゃない。政治家はお金をくれる人にはやさしくするのが常識だからね。でも脱税を罰するような法律を成立させたら絶対だめ」
少年「それが大統領の仕事なの」
私「悪い事したら国会とか野党の人のせいにする事もできるし、戦争開始を指示できる」
少年「戦争したことないよ」
私「ミンダナオではゲリラとの局地戦がほとんどで、死者を出さないための戦略も必要だ」
少年「でも大統領は爆撃指示を出すだけじゃないの」
私「うーん、大統領の側近の中には地上戦が有効だって言う人もいるし」
少年「大変そう。大統領になるのやめようかな」
私「じゃあ何になりたいの」
少年「映画俳優がいい!あんまり考えなくてすむし、いつも大統領みたいに振る舞えるから」