死刑囚含むOFW3人の恩赦得る アラブ首長国連邦から比大統領
アラブ首長国連邦で死刑判決が確定してた2人を含むOFW3人に同国のザーイド大統領が恩赦を発令
上院移民労働者委員長を務めるラフィ―・トゥルフォ上院議員は2日までに声明を発表し、アラブ首長国連邦で麻薬密輸などの罪で死刑判決が確定していた海外比人就労者(OFW)2人を含む計3人の比人に対する恩赦を同国のムハンマド・ビン・ザーイド大統領に請願し、最近恩赦を獲得したマルコス大統領の努力をたたえた。2日付英字紙マニラブレティンが報じた。
トゥルフォ議員は声明で「マルコス大統領とムハンマド・ビン・ザーイド大統領との間の外交関係と努力が実ったもので、世界のリーダーたちの対話がそれぞれの国民の利益により大きな影響を与えることを証明してみせた」と2カ国トップによる連携を称賛した。
大統領府によると、マルコス大統領は今年4月、アラブ首長国連邦で麻薬密輸罪で死刑が確定していたOFW2人と、名誉棄損罪で15年の禁固刑が確定していた比人1人の計3人に対して人道的な恩赦を付与するようムハンマド・ビン・ザーイド大統領に求める書簡を送っていた。これを受けてアラブ首長国連邦は6月下旬、比人3人に対する恩赦がムハマド・ビン・ザーイド大統領によって与えられたと発表していた。
アラブ首長国連邦にはOFWが約60万人働いているとされ、ムハンマド・ビン・ザーイド大統領も恩赦決定に当たり、「彼らの価値ある貢献を認識している」と説明したという。
アラブ首長国連邦は今年11月30日から12月12日までの日程で国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)をドバイで開催する予定で、マルコス大統領も同会議に招待されている。(澤田公伸)