ボンボン・マルコス氏が届け出 次期大統領選に正式立候補
ボンボン・マルコス氏とラクソン氏が大統領選に立候補
元上院議員のボンボン・マルコス氏が6日、連邦党の大統領候補として立候補届を正式に中央選挙管理委員会に提出した。マルコス氏は、1965年から86年まで長期にわたり大統領を務めた故フェルディナンド・マルコス氏の息子で、前回2016年の副大統領選に立候補し、レニー・ロブレド氏に小差で敗れている。
届け出後のスピーチでマルコス氏は、連邦党がドゥテルテ大統領を副大統領候補として推す予定であったことを明かした上で「(大統領が政界引退を表明した)土曜日ですべてが変わった。その影響を見極めていく」と語り、ペアとなる副大統領候補は未定とした。マルコス氏は先にサラ氏と会ったことも明らかにしているが、選挙に関する具体的なことは何も話さなかったとした。64歳のマルコス氏にとって大統領選への立候補は初めてだが、コロナと経済危機のなか、「国内の結束を求めていく」と強調した。
世論調査機関パルスアジアが9月に実施した大統領候補者の支持率調査では、ドゥテルテ大統領の娘でダバオ市長のサラ氏がミンダナオ地方での強みを生かし全国で支持率20%とトップを維持。しかし、マルコス氏も15%と2位に浮上。特に首都圏およびルソン地方ではそれぞれ28%、20%と支持率でサラ氏を抑えトップに立っている。
ケソン市の人権委員会前では同日、ドゥテルテ大統領と協力関係にあり、かつての独裁者の息子としてのマルコス氏の立候補に抗議するデモが行われた。
▽ラクソン氏も届け出
ラクソン上院議員も6日、ソット上院議長と一緒に正副大統領選への立候補を届け出た。両氏は届出後ステージに上り、2人に汚職の疑いがかけられたことはないとし「汚職のないリーダーであることが、政府内外の汚職勢力に対する武器になる」と述べた。
ラクソン氏は国家警察長官を経験したことから、規律正しい官僚制と遠隔地の人々を含むすべての国民に役立つように国家予算を使うと強調した。
一方、副大統領候補として立ったソット氏は「我々は病巣もその治療法も知っている。バランスの取れた予算で国民に金を回す。違法薬物との戦いは、需要を減らす戦略で取り組みを向上させる」と語った。(岡本浩志)