北ラナオなどで2回目実施 自治政府の領域確定へ
バンサモロ自治政府への参加を問う第2回住民投票が北ラナオ、コタバト両州で行われた
バンサモロ自治政府への参加の賛否を問う第2回住民投票がミンダナオ地方北ラナオ、コタバト(コタバト市がある場所とは別)両州で6日午前7時〜午後3時までの間に行われた。前日の5日には北ラナオ州で爆発が3件起こるなどしたが、投票は順調に進んだ。
中央選挙管理員会によると、投票率は60%程度とみられている。約67万人が選挙登録を済ませており、数日内に明らかになる見通しの結果を受けて自治政府の領域が決まることになる。
自治政府への加入対象となるのは北ラナオ州の6町とコタバト州の67のバランガイ(最小行政区)。しかし、住民の過半数が加入に賛成した場合でも、町やバランガイが属する州全体で過半数が賛成しない限り、町やバランガイが個別に自治政府に加入することはできない。
北ラナオ、コタバト両州全体では賛成が反対を上回るかは不透明で、イスラム教徒住民がほとんどを占める北ラナオ州パンタル、バロイなどの町では、住民の賛成にもかかわらず自治政府参加が認められない結果になる可能性もある。結果判明後には住民の不満が高まることも懸念されている。
バンサモロ基本法(BOL)に基づく新たな自治政府創設自体は1月21日の第1回住民投票で承認されており、今後、暫定的な行政権と立法権を持つバンサモロ暫定統治機構(BTA)が発足する。(森永亨)