台風ヨランダ(30号)
大統領、国外からの援助の使途確認できるサイトを開設。透明性確保を強調
アキノ大統領は18日、台風ヨランダ(30号)の被災者支援で外国政府や国際機関など国外から寄せられた援助の使途を確認できるウェブサイト(www.gov.ph/faith)を開設した。過去の災害時の援助使途不明や、大規模な公金の不正流用事件から援助が確実に被災者の手元に届くかどうか不安の声が上がる中、アキノ政権が発足時から取り組む透明性の確保をあらためて強調した。
サイトの名前は「国外援助透明性ハブ」。英単語の頭文字を取って、略称「フェイス(信頼)」とした。
サイトでは、外国政府や国際機関などが表明した資金、物資援助のリストを見ることができる。このうち、使途が確認できるのは、比政府の省庁・機関を通して実施される援助のみ。外国政府が自国の援助機関や民間団体を通して実施した分については対象外となる。
18日の時点で集まった国外からの援助は、約116億ペソ。しかし、ごく一部の国を除き、大半が自国の援助機関や民間団体、国連機関などを通した支援を表明しているのが現状。
予算管理省のモヤ次官は「比政府が最も効果的に支援を実施できれば、各国も比政府を通して援助するようになるだろう。他機関や団体がより効果的であればそちらに流れるだろうが、ねたむようなことではない」と話した。
アキノ大統領は「被災者の支援のためにのみ使われることを保証する。サイトは情報共有だけでなく、世界の善意への感謝を示す場にもなる」と意義を説明した。