台風ヨランダ(30号)
比赤十字が台風被災地への支援を呼び掛け。本部では外国人観光客も手伝う
台風ヨランダ(30号)による甚大な被害を受け、フィリピン赤十字社は義援金や救援物資の支援を呼び掛けている。台風のビサヤ地方横断から3日が過ぎた11日、首都圏マニラ市の本部では、飛び入りで参加した外国人観光客を含む多数のボランティアが食料を袋分けしている姿が見られた。
赤十字社によると、最も必要とされているのは、水、缶詰や米などの食料、衣料、蚊帳、薬、マット。集まった支援は、ビサヤ地方レイテ州、東サマール州ギウアン町周辺、カピス、アクラン両州、ルソン地方パラワン州北部の被災地に送られる。国軍の貨物機・船や赤十字のトラックなどを使って、職員と物資を現地に運んでいる。
スウェーデン出身のエマ・アデルスバーグさん(26)とフリダ・ボマンさん(24)は、台風直撃の前日7日に、バンコクからマニラに着いた。4カ月の休暇で東南アジアを旅行しており、比ではボラカイ島に行く予定だったが、台風の影響で予定がすべて中止になってしまったという。
「恐ろしい光景だった」。テレビで台風被害の深刻さを見たボマンさんらは「何かできることはないかと思い赤十字に来た」と話した。2人とも看護師資格を持っており、待機医療スタッフとして登録し、この日は食料の袋分けを手伝った。
銀行口座への振り込みのほか、携帯電話の文字メール(テキスト)を使った寄付もできる。マニラ市マニラ港の赤十字本部、マンダルーヨン市の事務所では、24時間、直接物資や現金の寄付を受け付けている。詳細は、赤十字ウェブサイト(下記)を参照。