台風ヨランダ(30号)
死者1774人に。7割強、1298人は、猛烈な風と高潮に見舞われたレイテ州に集中
国家災害対策本部によると、台風ヨランダ(30号)による死者は11日夕までに計1774人となり、前日の229人から一気に1500人以上増えた。通信網の回復などで、被災地の状況が次第に明らかになりつつあるため。行方不明者と負傷者はそれぞれ82人、2487人。
死者1774人の7割強に当たる1298人は、猛烈な風と4メートルを超える高潮に見舞われたタクロバン市などレイテ州に集中した。
内訳は、タクロバン市244人、同市を除くレイテ州1054人、サマール州200人、東サマール州162人など。
通信網の途絶が続く北サマール、ビリラン、南レイテ各州などの被害状況は、11日現在も把握できておらず、今後も犠牲者数の増加が予想される。
11日午前6時現在の同本部発表によると、被災者数は41州522市町の約210万世帯、970万人。全半壊した家屋は2万3千戸で、12万8千世帯、61万6千人が避難所などに身を寄せている。
ライフラインの復旧も遅れ、レイテ、南レイテ、サマール、北サマール、東サマール、ビリラン、ディナガットアイランド、南・北スリガオ、ボホール、シキホール、カピス、アクラン、アンティケ、マスバテ、南・北カタンドゥアネス各州では、全域で停電が続いている。リサール、東・西ミンドロ、パラワン、ロンブロン、アルバイ、南カマリネス、イロイロ、セブ、東ネグロス各州の一部地域も未復旧。
レイテ州など甚大な被害を受けた地域では、食料・水が欠乏している。政府は国軍機による救援物資輸送を続けているが、被災者に行き渡らない状態が続いている。