検証2011年4
[ 1683字|社会 (society) ] 有料遺骨混入問題で、人骨鑑定できない「比側鑑定人の鑑定」が判断と責任回避の盾に
ルソン地方東ミンドロ州などで続発した盗骨事件と日本政府の戦没者遺骨収容事業の関連性が指摘された問題で、同事業を統括する厚労省が10月に公表した検証報告書は、人骨を日本人の遺骨と確認したという「比政府側鑑定人による鑑定」や具体的な証拠・証言の欠如を盾に、日本送還済みの遺骨に盗難分が混入したか否かの判断を避けた。しかし、判断と責任回避の一部根拠を提供する格好になった「鑑定人」の比国立博物館元職員は、「日本人の骨かどうかを判断するのは職責外。収集された人骨を日本人の骨と言ったことは一度もない」と同省の検証結果を否定している。