検証・邦人殺害
[ 1304字|社会 (society) ] 有料証言重視、物証軽視の国家警察の捜査手法が邦人殺害事件の真相究明阻む
日本人が比国内で殺害された事件は二十九日現在で六件に上り、うち四件は未解決のまま年を越しそうだ。事件解決の明暗を分けるのは、国家警察の捜査手法。初動の段階で物証軽視の傾向が強く、捜査が証言を中心に進められるからだ。証言を裏付ける物証に乏しい捜査はなかなか進展せず、時には「誤認逮捕」にも等しい勇み足もある。このため、実行犯や首謀者の特定・逮捕への道が閉ざされ、事件は迷宮入りする。