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12月27日のまにら新聞から

検証・邦人感電事故

 [ 1247字|社会 (society) ] 有料

残された一家は離散状態。鳩山法相に「約束を守って」と訴え続ける妻

 鳩山邦夫法相の「チョウ鑑賞」に同行したチョウ収集家、日向博美さん=当時(58)、マニラ首都圏パラニャーケ市=が感電事故に遭って二十五日で丸一年が過ぎた。日向さんは両足切断、脳外皮の切除手術などの末、〇七年四月下旬に亡くなり、残された妻子はその後、離散の道をたどった。日本の大学、高校入学を希望した長女(17)と長男(16)は進学を一時断念、母親のエレニータさん(41)を比に残したまま日本で働き始めた。さらに、大黒柱を失ったが故の経済的困窮で墓も建てられず、日向さんの遺骨は身寄りのない日本人のために建立された「無縁墓」に納められたままだ。