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5月10日のまにら新聞から

第1四半期成長率5.7% 輸出回復が後押し

[ 736字|2024.5.10|経済 (economy) ]

比の第1四半期GDPは5.7%の成長。内需が減速する一方、輸出が7.5%伸びて成長をけん引

 統計庁は9日、今年第1四半期(1~3月)の実質国内総生産(GDP)の成長率(前年同期比)が5.7%だったと発表した。5.5%だった昨年第4四半期より回復したが、政府目標の6~7%を下回った。

 需要面からみると、最終家計消費が前期比0.7ポイント減の4.6%、行政サービスの生産費に当たる政府職員の人件費などの政府最終消費支出は前期比2.7ポイント増でプラスに回復し1.7%、政府・民間の設備投資を反映する総資本形成は10.3ポイント減少し1.3%だった。貴重品と耐久財への投資がそれぞれマイナス25.3%、マイナス4.8%と大幅にマイナス成長したことが総資本形成を鈍化させた。

 一方、製品・サービスの輸出(外需)は10ポイント増の7.5%成長し、輸入は0.3ポイント増の2.3%。外需の伸びが成長をけん引した。第1四半期の輸出額は現在の貨幣価値で1兆9303億6100万ペソ、輸入額は5524億1100万ペソ。純輸出がGDPの16.9%を占めた。

 産業の3大分類別にみると、第一次産業(農水産業)は前期比0.9ポイント減の0.4%、第二次産業(製造業・建設業など)は同2ポイント増の5.1%、第三次産業(サービス業)は0.5ポイント減の6.9%だった。

 業種別では、最も成長率が高かったのは「金融・保健業」で10.0%の成長。それに、「小売・卸売業および自動車整備」(6.4%)、「製造業」(4.5%)が続いた。

 GDPに海外からの純所得を加えた国民総所得(GNI)は前期比1.4ポイント減の9.7%。海外での短期就労報酬や投資収益など海外からの第一次所得は前期比41.3ポイント減の57.0%の成長で、7562億7000万ペソとなった。(竹下友章)

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