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6月2日のまにら新聞から

汚職なきビジネス環境? 大統領の大見得

[ 639字|2019.6.2|社会|新聞論調 ]

 ドゥテルテ大統領は今回の訪日中に「汚職がないビジネス環境」に日本企業を誘致すると言った。わざわざ伝えるまでもなく当然のことだ。汚職が横行する国に積極的に投資をしようと思う者などいない。そういう国では仕事と経済の安定が保証されないからだ。

 しかし、フィリピンの関税局は政府機関の中で最も汚職がひどい部局とされる。関税局が絡んだ数十億ペソに及ぶ巨額な麻薬密輸事件の主犯格たちはいまだに獄舎につながれてはいない。税関局だけでなく、入国管理局も汚職をめぐる問題の浄化を求められている組織の一つだ。

 こういった汚職だけでなく、日本人の投資家は比に残る官僚的形式主義によっても苦労することになるはずだ。

 石炭採掘業界は日本からの投資を待っているが、石炭採掘など鉱業をめぐっては、環境天然資源省が承認しても、地方政府が承認を拒み、企業側に金を要求するケースがある。日本で「汚職はさせない」と大見得を切った大統領の約束が果たされることを願いたい。

 大統領は今回の訪日に閣僚ら大統領府のメンバーを連れて行った。選挙で与党が勝利した褒美(ほうび)だと大統領は言ったが、政府高官が選挙運動に関わってはいけないと言ったのは誰だったか。

 中央選挙管理委員の問題も大きく組織の根本的な見直しが必要だ。今回の票集計作業では数多くの票読み取り機に不具合が生じた。それでも選管のジメネス報道担当は選挙が「全般的に成功した」と言いつのった。(31日・スタンダード、アレハンドロ・デルロサリオ)

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