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4月21日のまにら新聞から

運転手らの待遇改善を 公共交通薬物検査

[ 653字|2019.4.21|社会 (society)|新聞論調 ]

 大統領府麻薬取締局(PDEA)は16日、聖週間を前に公共交通機関の運転手に対して全国で行った薬物試験の結果を公表、54人が陽性反応を示した。対象はバス運転手、車掌、管理者および警備員ら計7729人で、陽性と判定されたのはバス運転手36人、車掌17人、発車係1人だった。

 陽性だった54人は、被検者の0・7%にすぎない。しかし、試験を受けた7729人は、国内で働くバス運転手、車掌らの約5分の1にすぎない。業界全体で薬物使用のまん延率がほぼ同じであれば、当局には知られていない薬物使用のバス職員が数百人いる恐れがある。

 また、同じような困難な環境に置かれているジプニーやトライシクルの運転手はより悪い問題を抱えているかもしれない。

 薬物使用が運転手などの間で続くのには理由がある。バスなどの運営会社は従業員の薬物使用を取り締まることに関してほとんど信頼できない上、従業員が12時間で決められた使用料を支払う「バウンダリー・システム」は、彼らに長時間労働を強い、最低限の賃金を稼ぐために危険を冒すことを余儀なくさせる。彼らが安価な違法薬物で問題を解決しようとするのは不思議ではない。

 もちろん薬物使用の動機を理解しても、それを言い訳に公共の安全を危険にさらすのは受け入れられない。政府は公共交通機関の運転手が収入を増やすのを手助けしつつ、彼らの薬物所持や使用と運営会社への罰則を厳しくすべきだろう。バウンダリー・システムを禁止し、更生施設も利用可能にすべきなのだ。(18日、マニラ・タイムズ)

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