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11月30日のまにら新聞から

批判するのは3者のみ 一部地域への増派命令

[ 782字|2018.11.30|社会|新聞論調 ]

 軍や警察をサマール島やネグロス島、ビコール地域に増派するという大統領の命令に対して懸念を表明している人々やグループには、増派を受け入れるコミュニティーの住民や逆に増派に加わるよう命じられた人たちは含まれていない。この問題に最も関心を寄せ大声で非難しているのは、人権委員会の委員や委員長たちと左派系政党のバヤンムナ、そしてロブレド副大統領の3者なのだ。

 大統領令自体を精査することは大切だ。しかし、ある意見に対して反対声明を出す場合には事実と健全な分析に基づかなければならない。無法な暴力やテロを抑制し、他の地域に暴力が拡散しないよう増派を定めた大統領令第32号。同令はそもそもダバオ市で爆弾テロが発生した際の2016年9月に宣言された「無法な暴力状態」に基づき出されたガイドラインを補強するものなのだ。また、無法な暴力や侵略、反乱を抑え込むために大統領が軍隊を派遣することができると憲法で明白に定めている。

 今日、一部の地方で暴力事件が増えていることについて疑問の声は少ないだろう。増派についても悪い状況をさらに悪化させないための外科手術だと擁護できる。一方、増派を批判する3者の主張は夢想的だ。ガスコン人権委員長も干渉するが、そもそも人権委員会には大統領令に介入する権限は憲法で認められていない。また、バヤンムナやコルメナレス弁護士らが言う、一部の地方への増派は野党候補者への脅しにつながるという批判についても欠陥がある。そのような批判は恐怖や疑いを植え付けるために行われているからだ。

 副大統領は一般のメディアを通じて自分の声を届けることが難しいため、自分が持っているテレビ番組でそのような増派は戒厳令布告の前触れだと宣言してみせた。しかし、その表明は自分にブーメランのように戻ってくる。有権者らの信頼を失うという現象として。(27日・タイムズ)

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