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7月23日のまにら新聞から

中身のある政策を 性的少数者いじめ撲滅

[ 700字|2017.7.23|社会|新聞論調 ]

 性的指向に関する学校でのいじめに終止符を打つため、教育省は6月29日、ジェンダーに基づく教育政策を発表した。学生の権利を守るために重要な一歩だ。だが、本当に意義あるものでなければ、同性愛者や両性愛者など性的少数者(LGBT)の現状を変えられないだろう。

 フィリピンは、LGBTに関してアジアで旗ふり役を担ってきた。教育省は2012年、子どもの保護政策を発表。翌年にはLGBTいじめ対策につながるいじめ対策法案が議会で可決された。それでも若者たちの権利は危機的状況にある。彼らはいじめを学校に報告できず、法的な保護も受けられていないのだ。

 教育省の新しい政策では、学校職員がいじめやジェンダーに関する訓練によって理解を深める。また、「女性月間」や「LGBTプライド月間」を祝う授業が組み込まれ、学生の当事者意識を育む。

 教育省は性的指向に関する差別を断固否定している。しかし人権団体が指摘しているように、比におけるLGBTの学生の保護は、文面上は大変立派だが、実行されていないことも多い。教育省が本気なら、差別を撲滅するための実践的な戦略を考えるべきだ。

 いじめに遭ったLGBTの学生が学校を休んだり、最悪の場合退学してしまうような事態を防ぐには、全ての学校で学生が自身の性に合った制服や髪型などを選べるようにしなければならない。カウンセリングや教材を取り入れることも必要だ。

 権利の保護を呼び掛けることは、LGBTの子どもたちを差別から守るための最初の一歩に過ぎない。教育省は、彼らの権利を実体のあるものにするため、土台作りから取り組んでいくべきだ。(19日・インクワイアラー)

新聞論調