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6月11日のまにら新聞から

あなたは必ず負ける ギャンブル依存症

[ 745字|2017.6.11|社会|新聞論調 ]

 パサイ市で起きたカジノ発砲・放火事件について、多くの専門家がさまざまな側面から分析を始めた。それらは警備や警察の仕事、ソーシャルメディアや伝統的なメディア、依存症や銃器、監視カメラまで多岐にわたる。その中で最も有益な分析のうちの一つはフィリピン精神医学協会の精神科医アイバンホ・エスカルティン氏のものだ。

 彼によると人はギャンブルで本当に勝つことはできない。なぜならギャンブルに依存しているとは「たとえ勝っていても負けている」からだ。ギャンブルは勝利の喜びで人を夢中にさせ、それをまた感じたいと思わせる。そして負けている時でさえ、負けを取り戻すためにやめられない中毒になる。

 エスカルティン氏の予断は、事件のジェシー・カルロス容疑者をよく物語っている。カルロス容疑者は不正の果実を隠そうとして仕事を失った。彼は代わる代わる闘鶏やカジノに多くの賭け金をかけて多くを失ったが、初めの数週間は5千万ペソの勝ちで勝利の甘さを味わっていた。容疑者は簡単にギャンブルに夢中になり、勝ちとともに訪れる快楽と喜びを追い求めた。しかし他のギャンブル話と同様ひどく負け、借金を負って、すべての財産と妻と家族を失って貧乏生活を送った。そして、容疑者は自身を含め38人の命を奪った。 彼によれば、ギャンブル依存は複雑で理由はその人特有のものだ。人は家族や仕事の問題のほかたくさんの理由でギャンブルに夢中になる。それを変えるためには日々の行動を変える必要があり、カウンセリングが非常に重要となる。

 エルカルティン氏は語る。「ギャンブル依存は克服し難い依存症で、完全な自制心を持っている人以外始めてはいけない。もっとするべきいいことがある。勝っても負けても、あなたは最後に負けるのだから」(7日・マラヤ)

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