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2月26日のまにら新聞から

保守規制強化で再発防止を バス事故から学ぶこと

[ 776字|2017.2.26|社会|新聞論調 ]

 ルソン地方リサール州で起きた学生のツアーバス事故は、死者15人という大惨事となった。一体なぜこのような事故が発生し、多数の犠牲者を出してしまったのだろうか。

 フィリピンの交通事故の死者数では、公共交通機関のバスやジプニーによるものがかなりの割合に上っている。政府は新たな犠牲者を出さないためにも、事故原因を分析し、保守点検や車両整備の規制を厳しくするなど再発防止に努めなければならない。

 ツアーバスは20日早朝、校外学習のためベストリンク大(首都圏ケソン市)の学生ら50人以上を乗せ、ルソン地方リサール州タナイ町のキャンプ場へ向けて出発した。警察などによると、同町に入り坂道を走行していたところ、ブレーキが利かなくなり、運転手はバスを電柱にぶつけてバスを止めたという。かなりの速度が出ていたため、電柱に衝突した衝撃でバスは大破、即死の10人を含め15人の学生らが死亡した。負傷者も40人以上に上り、このうち20人は重傷という痛ましい大事故になった。

 負傷者の証言によると、学生たちはバスに乗車する前に、ゴムが焦げたような臭いに気付いていたという。事故が運転手の不注意でなければ、保守点検や車両整備不足の可能性があり、未然に防げた事故と言えるだろう。

 比では山間部を走るバスやジプニーの事故が多発し問題となっている。多くの事故では斜面でブレーキが利かなくなり、木に衝突したり崖から車体が落下したりする。原因については車両の保守整備の不十分さが指摘されている。さらに長距離バス運転手らは、居眠り運転をしないよう違法薬物を使用しているともいわれている。

 政府は公共の乗り物の保守整備については規制を厳しくし、運転手の労働環境改善や技術向上にも努めるべきだ。人的ミスで発生する事故は、十分な対策で事前に防ぐことができる。(21日・スター)

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