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4月7日のまにら新聞から

「軽症者は隔離施設へ」 防疫緩和目安は病床利用60%

[ 887字|2021.4.7|社会 (society) ]

病院の混雑緩和のため、コロナ軽症患者を隔離施設に移すことを検討

ケソン市の小学校はすでにワクチン接種会場として利用されているが、今後さらに隔離施設として利用される可能性も高い=4月5日撮影(EPA=時事)

 保健省のベルへイレ次官は5日、新型コロナウイルス対策の防疫強化地域(ECQ)の首都圏について、軽症患者を病院から隔離施設に移すことによって病院の混雑を最大40%解消することを検討していると明らかにした。同次官は、首都圏が修正防疫強化地域(MECQ)に緩和される条件として、病床使用率が60%まで下がることも挙げた。

 6日付英字紙マラヤなどによると、ベルへイレ次官は記者会見で、首都圏の医療施設の使用率は78〜80%で、特に集中治療室(ICU)病床がほぼ100%埋まっていると説明。「安全な医療施設のレベルとしては、使用率が60%まで下がる必要がある」と述べた。

 同次官によると、首都圏の入院患者の約40%が軽症ないし無症状で、保健省は「病院から隔離施設に移すことができれば、使用可能な病床を30〜40%増やせる」と分析。自治体と協力して、首都圏に一時的な治療・隔離施設を開設する計画で、今週中には計画を実施に移したい意向だ。

 同省は、学校の建物を追加の隔離施設として利用することも検討しており、首都圏の学校の利用については、教育省からすでに了解を取り付けている。ホテルも隔離施設の候補に挙がっているという。

 ▽トリアージ施設も

 保健省はまた、病院へ向かうコロナ感染者を減らすために、重症度に基づいて治療の優先度を選別するトリアージ施設を首都圏各自治体に設置することも検討している。

 トリアージ施設は、地元の保健所が患者の初期診断をして、隔離施設や病院に行く必要があるかどうか、指示する仕組み。ホットラインを設けて患者が電話で診断を受けるほか、病院搬送が必要な患者には、病院を紹介する政府の電話センター「ワン・ホスピタル・コマンド」を紹介、救急車も用意するという。

 同次官は、コロナ感染者のトリアージ制度について「首都圏で開始したあと、全国で行う必要がある」としている。

 首都圏とブラカン、カビテ、ラグナ、リサールの近隣4州は3月29日からECQに指定されている。4月11日で期限が切れ、防疫措置が緩和されるか、注目されている。(谷啓之)

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