コロナ下で消費行動に変化 オンライン主流
ニールセンが新型コロナウィルス感染流行によりフィリピン人の消費行動に変化が出たとの調査結果を公にした。それによるとオンラインショッピングが一躍、主流に踊り出たことが明らかになった。7〜9月期で全人口の17%がオンラインで買い物をしている。占有率はフェイスブックマーケットが49%、グラブマートが25%、ラズマートが4%。ペイマヤ、Gキャッシュなどの電子支払手段の普及がこの背景にある。街角の雑貨店まで、こうした支払手段を利用するようになった。
購入品に関しては、靴、服、宝石、バッグ、アクセサリーなどの非必需品が34%減少する一方、食品、非アルコール飲料は51%増加、ホームケア、洗濯、パーソナルケアの商品は48%増加した。雑貨のうちでもオンラインで特に売れたのが炭酸飲料、ビスケット、蒸留酒、コーヒー、菓子、栄養食品、粉ミルク、即席麺などだ。
配達サイトへのレストランの登録数が58%上昇しているが、同時に自宅で調理することが多くなったとの回答が半分を占めている。高所得者層では高価でも健康でぜいたくな食品を多く消費する傾向、低所得層では1日3食とることを重視する傾向が見られる。
調査では比人は自宅にとどまることを嫌がらず、むしろその良さを認めているという。理由としては出かけることが減って蓄えが増えたこと、家族のつながりが深まったこと、交通渋滞に遭わずにすむことが挙げられている。こうした中で来年は例年より17・5%高い出生率が見込まれている。電子機器の売り上げも38%増加、ネットフリックスなどの配信サービスの登録も34%増加したという。
この調査結果に見られるように、比人消費者はコロナ前と比べ全く異なった消費行動をとるようになった。それに合った製品を提供する企業が来年の勝者となるだろう。(6日、ビジネスワールド、アンドリュー・マシガン)