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高速料金徴収で新たな大失策 RFID義務化

2020/12/11 社会

 7日、バレンスエラ市のレックス・ガチャリアン市長が北ルソン高速会社に運営許可取消通知を自ら届けるほど事態は悪化していた。この処分で同社は、市内の料金所で料金を徴収できなくなった。キャッシュレス料金収受システムRFIDの完全義務化を受け、料金所付近での渋滞がいっそう悪化。住民の時間、健康、経済への耐えがたい被害に対処するよう求めた市の最終通告に同社が対処しそこなったためだという。

 運輸省が、高速道路運営各社に新型コロナウィルス感染の危険を減らす目的で、12月1日を期限に、RFIDのみによる高速料金支払いの完全実施を求めたが、対応に手間取り、渋滞が悪化していた。北ルソン高速会社は、システムに「技術的問題」があったことを認めたうえ、市長に、問題解決に当たっており、数日のうちに改善に向かうはずと請け合っていた。

 同社の明らかな失敗のために同市長の兄であるシャーウィン・ガチャリアン上院議員は7日、政府と運行会社間の営業権契約上の最低順守条件を精査するように求めた。順守していないと判断されると運営会社は営業権を失うことになる。同議員は、高速道路のキャッシュレス化推進に伴う混乱に何もしなかったとして、高速料金規制委員会(TRB)幹部の辞任も求めた。

 高速料金の完全キャッシュレス化は、調査と計画が不十分だったため、初めから失敗が見えていた。現金払いをなくし、料金所での受け渡しをなくすことで感染防止を図るこの計画は8月に突然、公表された。その実施期限はこれまで11月、12月と延期され、今はさらに1月11日に延期された。首都圏、中部ルソン、カラバルソン地域で600万台以上の自動車が登録されていることを思うと、来月までにRFIDタグを付けるのは不可能だ。2月、さらには3月まで延長する必要があるとの声もある。国民の福祉を十分に考慮しない文化がまん延している。(10日、インクワイアラー)

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