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6月21日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 576字|2010.6.21|社会 (society)|ハロハロ ]

 経済協力協定(EPA)に基づいて来日し2度目の挑戦で看護師国家試験に合格したインドネシア人看護師2人の講演会とパネルデスカッションが開かれた。難解な日本語をどう克服したのか。病院側のバックアップ体制はどうだったのか。広い会場は医療施設関係者らで満席になった。パネリストとして合格の秘訣を聞かれた2人は「死ぬほど勉強したが、ストレスはアニメなどを見て発散した」と笑いながらはぐらかした。

 EPA看護師・介護士候補者を受け入れている医療施設側の関係者はノウハウを学ぼうと、病院側の支援体制に聞き入った。試行錯誤だったが、受け入れたことで病院内に一体感が生まれ、逆にいい結果につながったという。模擬試験の問題集などを提供して支援した同病院の日本人の準看護師6人も刺激を受けて発奮し、見事に合格した。新潟県の小さな町の病院といいながら、取り組み方は半端じゃなかったようだ。

 受験機会が看護師は3回、介護福祉士は1回しか与えられないEPA協定について、医療現場では改善策を求める声が強い。主催した外国人看護師・介護福祉士支援協議会も「一定水準に達した候補者の滞在延長」などの要望書を厚労省に提出すると報告した。同省は不合格で帰国しても翌年合格すればEPA候補者と同じ扱いになるというが、帰国後も支援体制を維持できるかどうか。危ぶむ声もある。

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